2025/11/08 16:12

音を聴く時間を整えるのは、機材の性能だけではありません。
ターンテーブルの下にある「台」が、音の質と空間の印象を左右します。
安定感、素材、サイズ、そして見た目。
どれかひとつが欠けても、理想のリスニング環境は生まれません。
ここでは、私たちFRONT PAGE NEWSが考える“音響家具としてのプレーヤー台”の条件を紹介します。
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① 安定性と振動への強さ
アナログプレーヤーは、針先のわずかな震えを音へと変換する繊細な機材です。
そのため、わずかな振動も音の輪郭や定位に影響を与えてしまいます。
理想的なプレーヤー台とは、重量と構造の安定感を備えた家具。
FRONT PAGE NEWSでは、重厚なチーク無垢材を採用し、木が持つ自然な吸振性を活かしています。
しっかりとした質量が共振を抑え、レコード再生中の音を穏やかに、そして力強く支える。
静けさの中に音が立ち上がる瞬間、その違いは確かに感じられます。
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② サイズの最適化(奥行き・高さ)
プレーヤーやアンプの奥行きは、一般的に30〜35cm以上。
天板の奥行きが足りないと、機材が前後にはみ出して安定を損ねます。
私たちは、プレーヤーの据え置きを想定して奥行き450mmを基本としています。
また、高さについても座った姿勢で針を落とすなら60〜70cm、立って操作するなら80cm前後が目安。
単に「置ける」ではなく、操作時の姿勢や導線まで含めた設計が、
長く心地よく使えるプレーヤー台の条件だと考えています。
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③ 配線の取り回しと見た目の美しさ
もうひとつの大切なポイントは、裏側の設計です。
背板の開口や配線スリットがあるだけで、設置時のストレスが大きく減ります。
私たちのオーディオラックシリーズには、棚板裏に配線スペースを設け、
ケーブルが外から見えにくい構造を採用しています。
音楽を聴く空間は、視覚的なノイズも少ないほうがいい。
“見せない設計”が、結果として空間の静けさと上質さを保ちます。
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④ インテリアとしての質感と存在感
FRONT PAGE NEWSのプレーヤー台は、音響家具であると同時に、暮らしの風景の一部。
チーク無垢材の温もりと、黒サンドブラスト仕上げのスチールフレーム。
この組み合わせが放つ静かな存在感は、レコードの質感と自然に調和します。
時間とともに深まるチーク材の色味。
手で触れたときの滑らかさ。
そのすべてが、音楽を“聴く”という行為を豊かにしてくれるのです。
プレーヤー台は、音を置くための場所であると同時に、
音楽と暮らしをつなぐ“橋”のような存在。
そこに置かれた瞬間から、部屋の空気が少しだけ静かに、やさしく変わります。
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